防災・停電対策

停電は何日続く?過去5つの大規模停電を復旧の基準でそろえて整理

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この記事の目次

停電の備えを「3日分でよいのか、1週間か」と迷う人へ。公式資料にある過去の停電を、数字の種類をそろえて読みます。

この記事の結論

  • 停電は、数日で戻る地域と、約2週間に及ぶ地域に分かれます。2019年の房総半島台風では最も時間を要した地域で約2週間でした。令和6年能登半島地震では、保安上電気を使えない家屋等を除き、1月1日の発災から4月1日までに復旧しています(3か月以内・編集部の換算)。
  • 数字は、何をもって復旧とするかが事例ごとに違います。日数の長短だけで優劣はつけられません。
  • 備えは、東京備蓄ナビの考え方に沿って、まず3日分。そのうえで1週間を見据えます。

東京都の想定や北海道・房総の整理は停電対策の記事にあります。ここでは、事例を増やして基準を並べます。

5つの停電を、復旧の基準をそろえて読む

以下の日数は「全戸が復旧するまで」ではありません。立入困難な地域や、安全のため電気を使えない家屋は、除かれている例が多いためです。

出来事停電戸数復旧の基準復旧までの目安
A 2018年 北海道胆振東部地震最大約295万戸概ね全域に供給45時間程度(約1.9日・換算)
B 2016年 熊本地震最大約47万7千戸高圧配電線への送電完了。崖崩れや道路の寸断等に伴う立入困難箇所を除く。阿蘇地区は発電機車による応急送電阿蘇除く:4月18日21時50分(約2.9日・換算)/阿蘇地区:4月20日19時10分(約4.7日・換算)
C 2019年 房総半島台風最大93万軒復旧に最も時間を要した地域約2週間
D 令和6年能登半島地震北陸電力送配電管内で最大約4万戸保安上電気を使えない家屋等を除く4月1日時点で復旧済み(1月1日から3か月以内・換算)
E 2011年 東日本大震災延べ891万戸家屋流出等の地域を除く5月27日時点で東北電力管内に約300戸

出典:A 内閣府(令和元年版防災白書)、B 九州電力、C 東京電力パワーグリッド、D・E 内閣府(令和6年版・平成23年版防災白書)。「換算」は編集部の計算で、熊本の起点は九州電力が示す本震の4月16日1時25分です。

注意したいのは次の3点です。

  • 東日本大震災の891万戸は「延べ」で、他の「最大」と大小は比べられません。
  • 熊本の「復旧」は高圧配電線への送電完了であり、全戸の復旧とは別です。阿蘇地区は発電機車による応急送電での完了です。
  • 東日本大震災は日付が5月27日時点の記載で、日数の棒にはしません。
日数は編集部の換算。能登の棒は途中で切って表示。復旧の基準は事例ごとに違う

日数から備えの量を出す

備えの量は、1日の使用量 × 日数 で出せます。使用量は仮の数字で、ライトを1日5時間、スマホの充電を1日1回とします。

日数ライトの点灯時間スマホの充電回数
3日5時間 × 3日 = 15時間1回 × 3日 = 3回
7日5時間 × 7日 = 35時間1回 × 7日 = 7回
14日5時間 × 14日 = 70時間1回 × 14日 = 14回

東京備蓄ナビは、目標を「まずは3日分」とし、1週間やその先も見据えるとしています。2週間級の停電は被害の大きい地域の話で、全員が14日分を家庭で持つ前提ではありません。3日分から始め、1週間分へ足し、必要なら追加する順です。

備え別の詳しい数え方は、次の記事にあります。

向いている人・向いていない人

向いているのは、備えの日数を決めたい人です。向いていないのは、在宅で医療機器を使う家庭と、製品の比較を見たい人です。医療機器の電源は、確認先が主治医、医療機器メーカー、自治体です。製品の比較は各製品記事で扱っています。

全体の中身は防災セットの選び方で整理できます。