防災用モバイルバッテリーの選び方:何回充電できる?電源との使い分け

この記事の目次
防災用のモバイルバッテリーは何mAhを何個そろえるか。人数と日数から必要な容量を出し、ポータブル電源との使い分けも整理します。
この記事の結論
- 必要な容量は「スマホの電池容量×充電回数÷0.6」で逆算します。2人・3日・1日1回なら20,000mAhクラス2個が目安です(スマホの容量は仮の数字)。
- mAhはWhに直すと、ポータブル電源や飛行機の基準と同じ単位で比べられます。
- 確認点は重さ、出力の条件、PSEマークとリコール、高温の置き場所。持ち出しはモバイルバッテリー、コンセントの家電はポータブル電源です。
必要なmAhは、人数×日数から逆算する
1人分の回数は、停電対策の記事で式にしています。ここでは逆に、人数と日数から必要なmAhを出します。
式は必要なmAh = スマホの電池容量 × 充電回数 ÷ 0.6 です。0.6は目安です。Anker公式FAQは、使用中に電力の30〜45%が消費されるとしています。
例として、スマホの電池容量を4,000mAh(仮の数字)、2人・3日間・1日1回の充電とします。回数は2人×3日×1回=6回なので、必要な容量は4,000mAh × 6回 ÷ 0.6 = 約40,000mAh です。
20,000mAhクラスなら2個です。自分のスマホのmAhは、仕様表の値に置き換えます。
mAhをWhに直す:ポータブル電源や飛行機と同じ単位に
Whへの換算は、羽田空港の案内にあるWh = mAh × V ÷ 1000 で行います。電圧は本体の表示を使い、本体にWhの記載があれば、そちらが優先です。
3機種の公式ページにWhの記載はなく、載っている5Vや9Vはポートの入出力の電圧で、電池の電圧ではありません。次の値は、内蔵電池を3.7V(Anker公式FAQが説明する値)として置いた編集部の計算で、目安です。10,000mAh × 3.7V ÷ 1000 = 37Wh で、5,000mAhは18.5Wh、20,000mAhは74Whです。
国土交通省は2026年4月24日から、機内に持ち込めるモバイルバッテリーを160Wh以下の2個までとし、機内でのモバイルバッテリーへの充電と、そこから機器への充電も禁止しています。預け入れ荷物は従来から禁止です。20,000mAhは約74Whで160Wh以下ですが、航空会社によっては、より厳しいルールもあります。詳細は「買った後」の記事の飛行機の項にあり、確認先は搭乗する航空会社です。
選ぶときの確認点:重さ・出力の条件・安全
3機種の数値は、メーカー公式の情報をもとに整理しました。
| 項目 | Anker Nano Power Bank (22.5W, Built-In USB-C Connector) | Anker Power Bank (10000mAh, 22.5W) | Anker Zolo Power Bank (20000mAh, 30W, Built-In USB-Cケーブル) |
|---|---|---|---|
| 容量 | 5,000mAh | 10,000mAh | 20,000mAh |
| 重さ | 0.102kg | 0.2kg | 0.36kg |
| サイズ | 77×37×25mm | 114×71×16mm | 120×70×30mm |
| 販売ページ |
各メーカー公式サイトの情報をもとに作成(確認日:Anker Nano Power Bank (22.5W, Built-In USB-C Connector) 2026/10/25、Anker Power Bank (10000mAh, 22.5W) 2026/10/25、Anker Zolo Power Bank (20000mAh, 30W, Built-In USB-Cケーブル) 2026/10/25)。最新の仕様と価格は販売ページでご確認ください。
- 重さ:約102g、約200g、約360gで、容量にほぼ比例して重くなります(編集部の整理)。東京電力パワーグリッドは10,000mAh以上を選ぶよう案内し、軽くてコンパクトなので避難時にも持ち出しやすいとしています。
- 出力(W):Anker Power Bank (10000mAh, 22.5W)の公式ページは、22.5WはHuawei機器のみで、それ以外はUSB-A最大18W・USB-C最大20W、複数ポートの使用時は合計最大15Wと注記しています。見るのは、同時に使う台数と、自分の機器で出る最大Wです。
安全の確認点
ポータブル電源との使い分け:持ち出しと在宅
| 項目 | Anker Power Bank (10000mAh, 22.5W) | Jackery ポータブル電源 1000 New V3 |
|---|---|---|
| 容量 | 約37Wh(編集部の計算) | 1,024Wh |
| 重さ | 約0.2kg | 10.6kg |
| 電気用品安全法 | モバイルバッテリーは対象 | 交流を出力するポータブル電源の本体は対象外と説明されている |
向いているのは、スマホやタブレット、USB給電のLEDライトや小型扇風機(東京電力パワーグリッドの例)が中心で、持ち出し袋や職場のかばんに入れたい人です。向いていないのは、冷蔵庫やテレビなどコンセントの家電を動かしたい人で、日数と容量の式で選ぶポータブル電源の出番です。
在宅のポータブル電源でもスマホは充電できるため、モバイルバッテリーは持ち出し用と、別の場所に分けて置く予備が役割です(編集部の整理)。
医療機器の電源
医療機器の電源にモバイルバッテリーを使えるかは、自己判断せず、主治医と医療機器メーカーに確認します。


