防災・停電対策

簡易トイレは何回分必要?防災用の選び方と備える量・保管の目安

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この記事の目次

断水時のトイレは何回分あれば足りるのか。公的機関の目安とメーカー公式の情報をもとに、回数の出し方とタイプの選び方を整理しました。

この記事の結論

  • 回数は「人数 × 1日5回 × 日数」。東京都は3日分を最低限とし1週間分を勧め、経済産業省の目安(内閣府の広報誌)も1週間分。3人家族なら3日で45回、7日で105回
  • 「5回」は目安で、「+予備」は仮の値です(目黒区は1日5〜7回)
  • タイプは凝固剤のみ、袋のセット、組み立て式の3つ。凝固剤だけの商品は袋が別に必要
  • 期限の表示は製品ごとに違い、使った袋の出し方は自治体で違う

簡易トイレは何回分?人数×1日5回×日数で出す

内閣府の広報誌「ぼうさい」第111号(令和6年度)は、成人1日の排泄回数を約5回とし、経済産業省が1週間分として1人35回分を勧めると載せています。4人家族なら5回 × 4人 × 7日 = 140回 です。東京都(広報東京都2025年9月号)は「1日5個×3日分×家族の人数」を最低限とし、1週間分を勧めています。

計算例です。3人・3日なら3人 × 5回 × 3日 = 45回 、7日なら3人 × 5回 × 7日 = 105回 になります。

「5回」は平均の目安です。目黒区は1日5〜7回で見積もり、3人・7日なら105〜147回です。「+予備」は公的な基準が見つからず仮の値で、5回の数を下限、7回の数を上限とみて、迷ったら多いほうに寄せます。

「5回」は公的機関・自治体などの目安。出典:内閣府「ぼうさい」第111号、広報東京都2025年9月号

タイプの違い:凝固剤のみ・袋のセット・組み立て式

「簡易トイレ」は総称です。東京都と目黒区は、便器にかぶせる袋タイプを「携帯トイレ」、段ボールの組み立て式など本体があるものを「簡易トイレ」と分けます。商品名はバラバラなので、中身で見分けます。

タイプ中身別に用意する物公的機関・公式の説明
凝固剤のみ(例:サンコー R-30)凝固剤(1個8g、10個入)市販のゴミ袋45L公式:断水時の洋式便器にゴミ袋をかぶせて使う
袋のセット(例:BOS 15回分)袋・凝固剤・汚物袋・便器カバー袋・カバーは同梱東京都:既存の洋式便器に設置する便袋タイプ。水・電気なしで使える
組み立て式(段ボールなど)本体+凝固剤・袋製品による東京都:洋式便器がない場合に便利。移動が難しい高齢者・障害のある方に適する

選ぶ観点は4つです。

  • 便器に合うか:BOS公式は、特注の大きな便器などには設置できない場合があるとし、開口部の外周(汚物袋140cm、便器カバー130cm)の事前確認を案内しています
  • 凝固剤の量:BOSは1袋10g、R-30は1個8gで約400ccを吸水します(公式)
  • 何が揃うか:R-30は凝固剤10個入(1回に1個)で、10回分のトイレセットではありません
  • 置き場所:BOS 15回分は約720g、約14×20×5.8cmです

ここでは凝固剤のみと袋のセットの例を挙げます。

保管の期限、使ったあとの袋、集合住宅の注意

期限の表示:BOS公式は「交換目安」を製造から約15年とし、高温多湿・直射日光を避けて保管するよう案内しています。使用期限の表記ではありません。R-30は年数の記載がなく、公式の注記は「凝固剤は、開封しない限り使用可能です」。言い方が製品ごとに違うため、箱の表示を見ます。

使い方:手順は東京都のページに載っています。目黒区は、実際に試しておくことを勧めています。

使ったあとの袋:川崎市は、空気を抜いて二重袋にして結び、収集再開までの保管場所を決めておくよう案内しています。目黒区は原則可燃ごみで、災害時は区の案内に従うとし、名古屋市熱田区は汚物袋だけをまとめて可燃ごみ袋に入れ、他の可燃ごみとは分けて出すとしています。

袋の出し方と集合住宅

  • 出し方は自治体ごとに違うため、住んでいる市区町村に確認し、その案内に従います
  • 集合住宅は各住戸の排水管がつながっており、損傷に気づかず使うと下階で汚水があふれるおそれがあります(東京都)。大きな地震の後は、排水管が損傷していないと確認できるまで水洗トイレを使いません(目黒区)。確認先は管理会社・自治体です

衛生:内閣府は、排泄物がたまると感染症・害虫・悪臭のおそれがあり、トイレをためらうと脱水につながるおそれもあるとしています。流水で手洗いできないときは、厚生労働省がアルコールを含む手指消毒薬を案内しています。

向く人・向かない人と、備える順番

  • 向いている人:断水に備えて、家族の人数から必要な回数を出したい人。集合住宅で、水洗トイレが使えない時間に備えたい人
  • 向いていない人:在宅介護や医療的ケアでポータブルトイレを使っている人(主治医・事業者に確認)。避難所の運用や生理用品の備えを知りたい人

備える順番は、回数を式で出す、便器に合うタイプを決める、箱の期限表示を見て置き場所を決める、自治体のごみの出し方を調べる、の4段階です。停電時の電源は防災用ポータブル電源の記事、キャンプの携帯トイレはキャンプ道具の防災活用にあります。