キャンプ道具は防災に使える?停電・避難での使い方と足りないもの

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キャンプ道具があれば、停電や避難でもそのまま使えると思いがちです。業界団体と公的機関の情報をもとに、使える場面と足りない物、火と電気を使う場所を整理しました。
この記事の結論
- キャンプ道具は、明かり・暖・熱源・電源の面で、停電や避難に使える場面があります。水・トイレ・情報は、キャンプ道具だけでは足りません
- 2人・3日分の例(目安):水18L、携帯トイレ30回、カセットボンベ約5本
- テント内・車内では、ガス燃焼器具と炭火を使いません。自宅の部屋でも屋外用の火器は使わず、屋内使用の可否は取扱説明書・メーカーに確認します。キャンプ用の火器は屋外の風通しのよい場所で使います
キャンプ道具のうち、停電・避難に使えるもの
日本ガス石油機器工業会(JGKA)は、アウトドアレジャーのグッズを「そのまま災害時のサバイバルグッズ」と呼び、ガスカートリッジの予備の購入を勧めています。東京都南多摩保健所(2022年)は、停電時の備えの例に、ランタン・ヘッドランプ、カセットコンロとボンベ、ソーラー充電器、手回しラジオ、乾電池を挙げています。これらは備える物の種類で、キャンプ用品なら足りるという意味ではありません。
| 道具 | 停電・避難での使い方 | 確認すること |
|---|---|---|
| LEDランタン・ヘッドランプ | 明かり。LEDは燃焼しないので、燃焼で出る一酸化炭素の心配は小さい | 燃焼式は屋外の風通しのよい場所で。明るさはキャンプのギア紹介へ |
| 寝袋・マット | 暖をとる手段 | 避難所に持ち込めるかは自治体・避難所に確認 |
| カセットこんろ・バーナー | 熱源 | 使う場所と換気が最重要(下の安全の項) |
| ポータブル電源・ソーラーパネル | スマホ・ラジオ・LED照明の充電 | 消費者庁の注意(下の安全の項) |
キャンプ道具では足りない物:水・トイレ・情報
2人・3日分の例で、式にします。
- 水:3L × 2人 × 3日 = 18L 。農林水産省は、飲用・調理用だけで1人1日3Lとしています
- 携帯トイレ:5回 × 2人 × 3日 = 30回 。東京都は、1日5個×3日分×家族の人数を最低限の目安とし、1週間分の備蓄を勧めています
- カセットボンベ:6本 × 2人 × 3日 ÷ 7日 = 約5本 (目安)。JGKAは1人1週間で6本弱とし、寒い季節は約1.5倍必要としています。ガス缶と器具は、指定の組み合わせでのみ使います(JGKA・JIA)
情報は、スマホの充電とラジオで確保します。南多摩保健所の備蓄の例には、手回しラジオ・乾電池・ソーラー充電器があります。ラジオの電源と受信バンドは、メーカーの仕様で確認できます。例を1つ挙げます。
停電・避難で火と電気を使うときの安全
一酸化炭素は、ガスや炭などの燃焼で新鮮な空気が足りないときに出る、無色・無臭の気体です。中毒のおそれがあります(NITE)。
使う場所の3区分
- テント内・車内:ガス燃焼器具と炭火は使いません。JGKAと日本ガス機器検査協会(JIA)は「絶対に使わないで」と呼びかけ、ごく短時間で一酸化炭素濃度が上がり、換気のため入り口を開けていても危険としています。車中は車中泊の記事へ
- 自宅の閉め切った部屋・狭い部屋:NITE(2011年)は、カセットこんろ・七輪・石油ストーブなどを換気せず長時間使うと、中毒のおそれがあるとしています。東京消防庁は、屋外用の火気器具等を屋内で使わないよう案内しています。キャンプ用の火器を自宅の部屋で使ってよいと、公式は一律には言っていません。取扱説明書で屋内使用の可否を確認し、可とされていなければ屋内で使いません
- 屋外の風通しのよい場所:NITE(2021年)は、キャンプ用のガスカートリッジこんろ・ポータブルストーブ・ランタン・たき火を、必ず屋外の風通しのよい場所で使うよう呼びかけています。屋外でも狭い場所は十分に換気します(JGKA)
ボンベ:JGKAは、室内の40℃以下の場所でキャップをして保管し、製造後約7年以内に使い切るよう案内しています。古いものから調理などで使い、買い足す(ローリングストック)のが、JGKAの勧めです。
ポータブル電源:消費者庁は、落下などの衝撃と高温になる場所での使用を避け、長期間使わないときは箱に入れて直射日光の当たらない涼しく暗い場所に置くよう呼びかけています。屋外では防水・防塵性能のある製品を検討します。屋内やテント内で使えるかは、製品の取扱説明書とメーカーに確認します(買った後の注意)。
いずれも、メーカー・自治体(消防)に確認してください。
向く人・向かない人
- 向いている人:キャンプ道具があり、停電や在宅避難の備えを足したい人
- 向いていない人:停電中に冷蔵庫や暖房を動かしたい人(防災用ポータブル電源・冷蔵庫の記事へ)。避難所への持ち込みが前提の人(可否は自治体・避難所に確認)。医療機器の電源が必要な人(主治医とメーカーに確認)
ギア選びはキャンプのギア紹介へ。


