防災セットの選び方:中身を首相官邸のリストと照らして足す物を決める

この記事の目次
防災セットは点数が多いほど安心なのか、何が入っていて何が入っていないのか。メーカー公式の内容物と首相官邸のチェックリストを照らして整理しました。実機での確認ではなく、公式の記載をもとにしています。
この記事の結論
- あかまる防災とDefend Futureのセットは、持ち出し袋の土台です。点数より、首相官邸のチェックリストに照らして中身を見ます。
- 2社とも、公式の説明ではバッグに詰めずに届きます。点数の表記が違い、数え方は公式に書かれていません。
- 水・食べ物・トイレは、1人3日分の式で数を出して足します。
- 薬や眼鏡などの個人の物は、自分で足します。
防災セットは持ち出し袋:首相官邸のリストと照らす
首相官邸の「災害の『備え』チェックリスト」(内閣府の監修)は、「非常用持ち出し袋」と「備蓄品」を別の枠にしています。この記事の2社のセットは、かばん・リュックで持ち出す形で、持ち出し袋にあたります(編集部の整理)。
下の図は、首相官邸の持ち出し袋の項目を5グループにまとめ、2社の公式の内容物に名称が近い物があるかを○(あり)△(一部だけ)—(なし)で示しました。対応は編集部の判断です。
首相官邸のリストにあって両社の内容物に見当たらないのは、ヘルメット・防災ずきん、衣類・下着、紐なしの靴、マッチ・ろうそく、石けん、体温計、貴重品です。△の例は、歯ブラシ・歯磨き粉(両社とも歯磨き粉なし)、ペン・ノート(あかまるはペンだけ)、救急用品(常備薬なし)などです。
公式の内容物で2社を比べる
点数の公式表記は、あかまる防災が「38品目全44アイテム」、Defend Futureが「37種類40点」です。表の点数は後ろの数字です。数え方は公式に書かれておらず、点数だけでは比べられません。
| 項目 | あかまる防災 防災かばん(1人用セット) | Defend Future 防災セット 1人用 Relief2 |
|---|---|---|
| セット点数 | 44点 | 40点 |
| 想定日数 | 3日 | 3日 |
| 重さ | — | 5.4kg |
| 届く状態 | バッグに詰めずに届く(自分で詰める) | リュックに詰めずに届く(空き約2/3) |
| 食品・水の保存期間 | 7年 | 5年 |
| 保証の範囲 | 10年交換保証(対象はラジオライト・携帯浄水器・救急セットと、到着時の不備品。自然故障のみで、故意の破損・水没は対象外。衛生商品のため不良品を除き返品不可) | 5年保証(通常の保管・使用の不具合が対象。期限のある食品類・5年保存タオルなど、水没・誤使用による破損は対象外) |
| 販売ページ |
各メーカー公式サイトの情報をもとに作成(確認日:あかまる防災 防災かばん(1人用セット) 2026/10/22、Defend Future 防災セット 1人用 Relief2 2026/10/22)。最新の仕様と価格は販売ページでご確認ください。
- 届く状態:どちらも公式の説明ではバッグに詰めずに届きます。あかまるのバッグは24.4L、総重量は公式に記載がありません。Defend Futureは全部詰めて約5.4kg、リュックの空きは約2/3です。
- 入れる物の方針:Defend Futureは、軍手やマスクなど手に入りやすい物をあえて入れていないと公式が書き、あかまるは軍手・マスクを含みます。
- 期限と保証:食品・水の公式表記は、あかまるが「長期保存7年」(数え始める日の記載なし)、Defend Futureが品目ごとに5年〜5年6か月です。表は最短の5年。保証は対象と除外が違うため、年数だけでは比べられません。
自分で足す物:数を出す物と、本人の物
1人3日分の目安は、水が1人 × 3L × 3日 = 9L (農林水産省。飲料水の備蓄量)、食べ物が1人 × 3食 × 3日 = 9食 (「3食」は編集部の換算。非常食の備蓄量)、トイレが1人 × 5回 × 3日 = 15回 (内閣府・東京都。簡易トイレの必要量)です。
セットの水は持ち出し袋の分で、保存水の本数から編集部が計算するとあかまるが1.5L、Defend Futureが2Lです。9Lの備蓄の目安とは別に数えます。トイレの「回分」は商品ごとに数え方が違うため、箱の表示と上の式で見比べます。
トイレの数を足す例が、スツーレの非常用トイレ(50回セット)です。公式ページは、凝固剤と排便袋が個包装で、必要数を「人数×1日4〜6回×7日分」(1人7日で28〜42回)としています。内閣府・東京都の目安は1日5回です。
薬・眼鏡・貴重品のような本人の物は、2社の公式の内容物に見当たりません。消防庁は、持病で薬を常用する人は処方箋などのコピーを用意するとしています。首相官邸のリストでは、持病の薬とお薬手帳のコピーは高齢者の備えの欄、貴重品は持ち出し袋の欄にあります。文京区は、コンタクトレンズを使う人の「ないと生活できないもの」に、予備のコンタクトレンズや眼鏡を挙げています。救急セットは2社とも手当ての用具で、常備薬や持病の薬は含まれません。
注意
常備薬や持病の薬の種類・量・保管は、公的な目安だけでは決められません。確認先は主治医と薬剤師です。
子ども・女性・高齢者の備えは、首相官邸のリストに別の項目があります。
向いている人・向いていない人
向いているのは、何を揃えるか迷う初めての人で、1セットを土台に、数を出す物と本人の物を足したい人です。中身を自分で詰めながら、使い方と期限を確かめたい人にも合います。
向いていないのは、乳幼児・高齢者・医療的ケアが必要な家族がいて必要な物がセットだけでは決まらない人と、在宅避難の備蓄を先に整えたい人です。前者の確認先は、主治医と自治体の窓口です。
買う前は、内容物の一覧(Defend Futureの公式FAQは、ロットや在庫で内容が変わる場合があるとしています)、食品・水の期限、保証と返品条件を販売ページで見ます。停電が長引くときの電気は、防災用のポータブル電源の記事にまとめています。


