防災用ポータブル電源の選び方:停電の日数と動かす物から容量を決める

この記事の目次
「何Whを買えばいいか分からない」という悩みは、機種を見る前に、停電の「日数」と動かす「物」を決めると解けます。
この記事の結論
- 必要な容量の目安は「消費電力(W)× 1日の使用時間(h)× 日数 ÷ 0.8」で出せます。先に決めるのは「何日」と「何を」です。
- 東京都は電力の復旧まで約4日と想定しています。全部の家電を何日も動かすのは現実的でないので、動かす物を絞ります。
- スマホの充電と明かりだけなら、モバイルバッテリーと懐中電灯で足りる場合があります。
- 医療機器は自己判断せず、主治医と医療機器メーカーに確認してください。
停電は何日続く想定か
東京都は、電力は復旧まで約4日と想定しています(東京都の想定で、地域や災害で変わります。お住まいの自治体の想定も確認してください)。日常の備蓄は家族3日分が目安とされています。
内閣府の広報誌(平成25年度)では、備蓄は従来3日分とされてきたが、南海トラフ巨大地震のように広域に被害が出る場合は1週間以上が望ましい、と指摘されています。これは食料の備蓄の話で、電気の日数そのものではありません。
そこで「まず3日分を基準にし、足りない分はソーラーなどの充電手段で補う」と考えると整理しやすくなります。選び方の全体像はポータブル電源の選び方にまとめています。
何を動かすか:優先度と容量の式
動かす物を、優先度で3つに分けます。消費電力は本体のシールや取扱説明書で確認してください。
| 優先度 | 例 | 考え方 |
|---|---|---|
| 1 連絡・情報・明かり | スマホ、ラジオ、照明 | 消費電力は小さめ |
| 2 食・暑さ寒さ | 冷蔵庫、調理家電、冷暖房 | 大きい物は定格出力も確認(定格出力と瞬間最大出力) |
| 3 快適 | テレビなど | 余裕があれば |
容量は次の式で出します。0.8は変換ロスを見込んだ目安です(詳しくは容量の計算方法)。
必要な容量の目安(Wh)= 消費電力(W)× 1日の使用時間(h)× 日数 ÷ 0.8
環境省が示す目安値で、液晶テレビ(42型)210Wを1日3時間、3日間つけるなら次のとおりです(製品ごとに異なります)。
- 210W × 3h = 630Wh(1日分)
- 630Wh × 3日 = 1,890Wh
- 1,890Wh ÷ 0.8 = 2,362.5Wh(約2,400Wh以上が目安)
容量1,024Whの機種で使える量の目安は 1,024 × 0.8 = 819.2Wh です。テレビ3時間なら1日ぶん強で、3日ぶんには足りません。動かす物を絞る、ソーラーで充電する、容量クラスを上げる、のどれかを選びます。
冷蔵庫は、消費電力に24時間を掛けると大きめに見積もりやすくなります。年間消費電力量から平均の目安を出す方法は容量の計算方法で紹介しています。
医療機器の電源は、主治医と医療機器メーカーに確認を
ポータブル電源が要る人・要らない人
向いている人は、冷蔵庫、テレビ、PC、調理家電など、コンセントの家電を停電中も使いたい人です。在宅避難で数日分の電気を確保したい場合に合います。
向いていない人は、スマホの充電と明かりだけで足りる人です。東京都は備える物の例にモバイルバッテリー(乾電池式・ソーラー充電式)と懐中電灯を挙げています。まず小さな備えから始める手もあります。
注意点が2つあります。
- 停電中は壁のコンセントで充電できません。ソーラー入力(W)を確認します(登録4機種は400〜1,000W。ソーラーパネルは別売りが多いです)。
- NITEは、ポータブル電源などの誤使用による事故が起きており、使い方を誤ると一酸化炭素中毒や火災につながる可能性があるとして、注意点を知って対策するよう呼びかけています。保管や処分は、メーカー・自治体の案内を確認してください。
まとめ:買う前に決める3つ
- 何日分か:まず3日を基準に、自治体の想定を確認します。
- 何を動かすか:優先度で絞ります。冷蔵庫と医療機器は特に確認します。
- どう充電するか:ソーラー入力の対応を見ます。
容量が決まったら、1,000Whクラスは1000Wh比較、個別の1機種はJackery 1000 New V3の特徴で確認できます。


