ポータブル電源1000Whクラス比較:4機種の公式スペックと選び方

この記事の目次
1000Whクラスは機種が多く、どこを比べればよいか迷いやすいクラスです。2026年10月20日時点でメーカー公式サイトに掲載されている4機種を、公式の仕様で並べます。
この記事の結論
- 4機種の容量は1,024〜1,152Wh、定格出力は1,500〜1,800Wです
- 使える時間の目安は「容量 × 0.8 ÷ 消費電力」。1,024Whなら液晶テレビ(210W)で約3.9時間です
- 違いが大きいのは「重さ」「ACコンセントの口数」「サイクル寿命の条件」。用途で優先する項目を決めてから比べます
1000Whクラスで何ができるか:使える時間の計算
使える時間は、次の式で目安を出します。
使える時間の目安(h)= 容量(Wh)× 0.8 ÷ 消費電力(W)
「0.8」は、電池の直流を家庭用の交流に変えるときの変換ロスを見込んだ目安の係数です(メーカーの解説、別のメーカーの解説)。式の考え方はポータブル電源は何Wh必要?容量の計算方法で説明しています。
環境省の消費電力の目安(製品ごとに異なります)で計算すると、次のとおりです。
- 1,024Wh × 0.8 = 819.2Wh → 液晶テレビ(210W):819.2 ÷ 210 ≒ 約3.9時間
- 1,024Wh × 0.8 = 819.2Wh → ドライヤー(1,200W):819.2 ÷ 1,200 ≒ 0.68時間(約41分)
- 1,152Wh × 0.8 = 921.6Wh → 液晶テレビ(210W):921.6 ÷ 210 ≒ 約4.4時間
ドライヤーのように消費電力が大きい家電は、定格出力(安定して出し続けられる電力)が消費電力を上回っていないと使えません(定格出力と瞬間最大出力の違い)。
4機種の公式スペック比較
| 項目 | Jackery ポータブル電源 1000 New V3 | Anker Solix C1000 Gen 2 Portable Power Station | EcoFlow DELTA 3 Plus | BLUETTI ポータブル電源 AC180 |
|---|---|---|---|---|
| 容量 | 1,024Wh | 1,024Wh | 1,024Wh | 1,152Wh |
| 定格出力 | 1,500W | 1,550W | 1,500W | 1,800W |
| 重さ | 10.6kg | 11.3kg | 12.5kg | 16.4kg |
| 電池の種類 | リン酸鉄リチウム | リン酸鉄リチウム | リン酸鉄リチウム | リン酸鉄リチウム |
| サイクル寿命 | 6,000回 | 4,000回 | 4,000回 | 3,500回 |
| ACコンセント | 3口 | 5口 | 6口 | 4口 |
| USB-C最大出力 | 100W | 100W | 140W | 100W |
| ソーラー入力 | 400W | 600W | 1,000W | 500W |
| UPS機能 | あり(切替10ms) | あり(切替10ms) | あり(切替10ms未満) | あり(切替0.02秒) |
| 販売ページ |
各メーカー公式サイトの情報をもとに作成(確認日:Jackery ポータブル電源 1000 New V3 2026/10/20、Anker Solix C1000 Gen 2 Portable Power Station 2026/10/20、EcoFlow DELTA 3 Plus 2026/10/20、BLUETTI ポータブル電源 AC180 2026/10/20)。最新の仕様と価格は販売ページでご確認ください。
- サイクル寿命は条件が違います。 サイクル寿命は、充電と放電をくり返せる回数の目安です。Jackeryは「6,000回後も工場出荷時容量の70%を維持」、Anker・EcoFlow・BLUETTIは「80%」が条件です。回数だけで比べず、条件も見てください。電池の種類による違いはリン酸鉄リチウムと三元系の違いで説明しています
- AC充電時間は条件つきです。 Ankerは最短約54分(超急速充電モード・20℃。通常モードは約60分)、EcoFlowは最短56分(1500W AC入力時)です。JackeryとBLUETTIは、各製品ページで確認してください
- UPS機能(停電時に給電を切り替える機能)は4機種にあります。切替時間はメーカーの表記で10ms未満〜20ms(0.02秒)です。0ミリ秒で切り替わる機能ではないと注記しているメーカーもあります
UPS機能と医療機器
メーカーの中には、データサーバーや医療機器など、不具合が重大な危険につながる用途での使用を控えるよう注記しているところがあります。医療機器に使いたい場合は、自己判断せず、主治医と医療機器メーカー(提供会社)に確認してください。確認の進め方はポータブル電源の「買った後」に困らないためにの「医療機器に使いたい場合」にまとめています。
どんな人に向いているか/向いていないか
向いている人
- 停電時に、テレビや照明、スマホ・パソコンの充電を数時間〜半日続けたい人
- キャンプや車中泊で、電気毛布や調理家電を使いたい人(家電の消費電力が定格出力の範囲内か確認します)
向いていない人
- 必要なのがスマホの充電と明かりだけの人:モバイルバッテリーなどで足りる場合があります(ポータブル電源の選び方)
- 片手で気軽に持ち運びたい人:4機種とも10kgを超えます
- 飛行機に持っていきたい人:政府広報オンラインでは、160Whを超えるものは機内持ち込みも預け入れもできないとされています。航空会社にも確認してください(買った後に困らないために)
優先する項目別の整理
- 容量を少しでも多くしたいなら:BLUETTI AC180(1,152Wh)
- 定格出力の数字が大きいのは:BLUETTI AC180(1,800W)
- ACコンセントの口数が多いのは:EcoFlow DELTA 3 Plus(6口)
- サイクル寿命の回数が多いのは:Jackery 1000 New V3(6,000回)。ただし条件は70%維持で、ほかの3機種(80%)とは条件が違います。この機種の保証やUPSの条件はJackery 1000 New V3の特徴と買う前の確認点にまとめています
まとめ:買う前に確認すること
- 使う家電の消費電力と時間から、必要な容量を出す
- 同時に使う家電の消費電力の合計から、必要な定格出力を確かめる
- 持ち運ぶかどうかで、許せる重さを決める
この順に決めてから表を見ると、比べる項目が絞れます。仕様は変わることがあるので、購入前にメーカーの製品ページで最新の値を確認してください(表に確認日を載せています)。そのほかの確認点はポータブル電源を買う前の確認点にまとめています。


